劇場版「SHIROBAKO」感想・真っ当な“仕事アニメ”でした

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中堅くらいのアニメーション制作会社を舞台にしたテレビアニメ「SHIROBAKO」(2014~2015)の4年後の世界を描いた映画劇場版「SHIROBAKO」を観てきました。

劇場版『SHIROBAKO』
水島努×P.A.WORKSによる劇場版『SHIROBAKO』公式サイト。完全新作ストーリーにて2020年2月29日全国劇場公開!

観たのは公開初日の上映1回目。場所は新宿バルト9……と、観終わった後は「ここでよかった」と思える選択でした。関東圏在住でこれから観に行きたいという方にもお勧めです(時節柄、健康対策をお忘れなく……)。

テレビアニメ版がすごくいい感じで終わり、しばらくして続きの話の映画化が発表された時は「劇場アニメを作る話でないとウソだ」と思ったものですが、実際その通りの内容になっていました。いたのですが、おなじみのメンバーがメタな感じでドタバタするお祭りムービーなどではありませんでした。

どんな話かを詳しくは説明しません。ひとつだけ言えるのは、これは「(主人公5人組の)青春が終わった後の物語」だということです。“自身の若さ”を燃料に“未体験なこと”を目いっぱい楽しんだ(苦しんだ)後に続く、ひたすら平坦な時間をどう生きるかの話ともいえます。

青春を懐かしみ、それがどうやっても戻らないことを噛み締めるセンチメンタル……どこかで見覚えがあると思ったら、トキワ荘グループの(売れた方の)漫画家たちによる一連の回想漫画でした。

トキワ壮青春物語(蝸牛社)より

もちろんそのムードのまま約2時間が沈痛に流れるのではなく、中盤以降、固定ファンありきのエンタメ作品らしく物語がちゃんと動きます。テレビアニメ版でも効果的に用いられていた気合の入った“劇中内アニメーション”による有無を言わせぬカタルシスもバッチリ決まっていたのではないでしょうか。

劇場版「SHIROBAKO」本予告【2020年2月29日(土)公開】

それでもエピローグに、前述した……というか私が勝手に想像した作品コンセプトに準じる描写があるあたり、すべての葛藤が最終的に解決するハリウッド映画とは異なる余韻が残りました。この劇場版のさらに続きの物語を観てみたいか? というと、それはなんとも言えません。それよりも「さて自分は自分でこの“ひたすら平坦な時間”をどう過ごすんだ?」ということの方が気になってくる、そんな“仕事アニメ(先頭に「お」はいらない)”でした。

たくさん出てくる登場人物のことをよくわかっていないまま、いきなり“アフター青春ストーリー”を観るのは難易度が高いので、テレビアニメ版未視聴のかたは予習をお忘れなく……。

SHIROBAKO | Netflix
Five best friends move to Tokyo after high school, determined to break into the anime industry and create something great together one day.

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