qbertの2019年ゲーム制作関連活動報告(というか忘備録)

エッセイ

このタイミングで振り返らないとひたすら忘れていく一方なので“インディ―ゲームデベロッパー・qbert”としての 2019年の活動をイベントドリブン(参加したイベント中心)で整理・記録しておきます!

1月:picotachi#60でプレゼン

BitSummitへのエントリーを期限ギリギリで済ませてから数日後、こんなゲームを作っていますというか作りたいなぁということを、吉祥寺のイベントスペース「picopico cafe」さんの月イチ開催のミートアップイベントのプレゼンタイムで発表しました。『レトロゲームエイリアンズ』収録のゲーム内ゲームのひとつ『王家の棺』の、なんちゃってデモ版を披露しました。

古いPC調のグラフィックが受けたようで、プレゼン後、多くの人に話しかけられました。これまではプレゼンタイムが終わったらその場にいる資格を失ったような気になっていた私(gtozka)も、この時ばかりは少し違う手ごたえを感じました。

2月:Tokyo Indiesでプレゼン

もう少し雑多な場で発表したらどんな反響を得られるのだろうと思い、渋谷で月イチ開催されているイケてるインディ―ゲーム開発者たちの交流会「Tokyo Indies」に、前回とほぼ同じ素材で臨みました。

現役でPC-6001(『王家の棺』のグラフィックで想定していたレトロPC)が好きなシステムエンジニアの方や、アマチュア時代に似た系統のアドベンチャーゲームを作っていたというゲーム開発会社の社長さんといった、本作のメインユーザーに想定していた年代層の方から肯定的な感想をいただけたことで、「この方向性とグラフィックのツボの押さえどころは間違っていなかった!」と大いに自信を持つことができました。

5月:黄金の墓を遊ぶ会に参加

出展が決まったBitSummit用に『王家の棺』の体験版制作に追い込みをかけていた時期に、Tokyo Indiesでお話したPC-6001ファンの方から「今度PC-6001ファンで集まってみんなで『黄金の墓』のディスク版を遊ぶ会があるんですけど来ませんか?」というお誘いをいただきました。『黄金の墓』は『王家の棺』のインスパイア元……ということで僭越ながら末席に加わりました。

このイベントでは何とも言語化しにくいゲーム制作時のエッセンスを吸収できたとともに、レトロゲームおよびその実機プレイ環境を大切に保存する方々の熱量を直に感じることができました。ちなみに10月に開催された第2回(攻略の続き)にも参加しました。

6月:BitSummit 7 Spiritsに出展

5月の最終日と6月初日の2日間にわたって京都市で行われた国内最大級のインディ―ゲームイベントに、『王家の棺』体験版を無事出展することができました(完成したのは1日目開催の2時間前でしたが……)。

2台用意した試遊用PCは、1日目はほぼフル稼働。まさに老若男女がかわるがわるプレイする姿を目の当たりにし、自信が確信に変わりました!

作品は3つのゲームメディアに採り上げていただき、コンソール版のパブリッシング打診も1件ありました(その後有耶無耶になりましたが)。普段取材する側が取材される側に回ったことで見えてくるものがいろいろあり、「自分は何てダメな取材者だったんだ」と反省することしきりでした。

8月:ティラノゲームフェス2019に参加

『レトロゲームエイリアンズ』の制作ソフトとして使用しているティラノビルダー(ティラノスクリプト)で作られたフリーゲームを対象としたコンテストに、エントリー最終日ギリギリで投稿しました。「大賞獲ってやるぞ!」というよりはこのタイミングですでに世に出ていることが大事だなと思ってのエントリーでした。

エントリー時はBitSummit出展版同様、全体の半分までしか遊べない状態でしたが(内部構造刷新&後半パート素材作りで手一杯に)、後日東京ゲームショウ2019の出展バージョンをマイナーチェンジする形でフェス開催直前に“完成版”に仕上げることができました。2020年初頭にはきっと大賞作品として発表されていることでしょう……って狙ってるんかーい。

9月:東京ゲームショウ2019に出展

6年前に初めて取材したインディ―ゲーム関連イベントでもある東京ゲームショウのインディ―ゲームコーナーに、ついに出展側として携わることに。ファミ通様よりメディアアワードのノミネート作品に選んでいただいたり、非常に具体的なパブリッシングのお話を提案されたりと、起こる出来事の規模の大きさに圧倒されっ放しでした。

そうしたこととは別に『王家の棺』をフルで遊べるバージョンをプレイした人の反応を見られたのも貴重な経験になりました。ノーヒントでガッチリプレイすると約1時間かかる内容にもかかわらず計4日間の開催期間中にクリアーした人が5人ほどいたこと自体驚きだったのに、その中の一人の青年が「最後いくら『いやだ』って選んでもだめなんですよ……」と泣きながら感想を語ってくれたことで、ひょっとして私はどえらいモンを作っているんじゃないだろうかと思うようになりました。

10月:Rikkyo Indie Game Demoに出展

メディア研究文脈でアニメやゲームに関心を寄せる立教大学のダグラス准教授発案のインディ―ゲーム展示イベントに勢いのみで出展しました。まじめな講演とのセットということで本来のニーズとのマッチングがどうなんだろう……と思うところもありましたが、まったく縁のなかったアカデミックな場との接点がテレビゲームでできたことが画期的でした。

11月:自作ゲーム大運動会に参加

私がScratchでミニゲームを作り始めた時に無謀にも飛び込んだ、持ち寄りの自作ゲームを競技種目にしたゲーム大会「自作ゲーム大運動会」。それが2年ぶりに開催されるとのことで、『レトロゲームエイリアンズ』収録のゲーム内ゲームのひとつ『妖精達の街路』の素材を使った2Dナンパアクションゲーム(?)を作って参加しました。

基本的にはプログラマ、エンジニアといったその道のプロの方々の戯れの集いなので、非プログラマな私にとっては緊張感バリバリのイベント。今回も、キン肉マンら超人たちに交じって悪魔六騎士とやりあおうとしていた人間時代のジェロニモのようなスタンスで過ごしました。そんなひとときにもゲームプレイという力強い目的があるのはいいものですね。

11月:ゲームレジェンド32にサークル参加

レトロゲームをテーマにしたゲームを作るのならゲームの歴史への敬意と自分なりの貢献が必要……ということで、『レトロゲームエイリアンズ』のゲーム内ゲームのネタ元にしたゲームの作者にインタビューし、そこから得た情報を制作中のゲームにフィードバックしつつ、それ自体貴重なお話をテレビゲーム史のサブテキストとして誰もが読める状態=同人誌で公開することは、当初から決めていました。

イベントの趣旨にあった内容ということもあり当日は50部売れました。ありがたいことにBEEPさんから委託販売のお話をいただき、現在もBEEP秋葉原の店頭かネット通販で入手できるようになっています。

12月:コミックマーケット97に参加(予定)

そんな2019年の締めくくりは、インタビュー同人誌の第2弾を新刊として出します。若干遠回りですが、これもまたゲーム制作に必要なプロセスだと思っております。精神的な面でももちろんですが売上を開発資金に……という目論見も多少(笑)。

2019年総括

2018年の夏ごろにだいたいのアイデアがまとまり、制作技術面でのメドも立った『レトロゲームエイリアンズ』。同年秋、2017年に作った同コンセプトのノベルゲームがなぜか人気ゲーム実況者に立て続けに取り上げられるようになったことで「実行に移すなら今だ!」と、BitSummitへのエントリーを皮切りにさまざまなイベントへの出展、関連アイテムの制作を進めた1年間でした。

外部のもろもろの条件も整い、あとは2020年に完成させるだけ……となったのでこの勢いのままやっていきたいです。いま改めて4年前のこの投稿(当サイトの一番最初の記事)を見返すと、タイトルこそ変わっているもののなかなか堅実に物事を進めていて、感慨深いものがあります。

それではゲーム戦士の皆様、よいお年を!

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