時代の空気を思いきり吸い込んだノベルゲーム(?)開発ツール
おもにノベルゲームの制作環境関連の開発を行っているSTRIKEWORKSさんが、開発中の新ツール“Tyrano STORY(ティラノストーリー)”によって制作した、HTML5対応のインターネットブラウザで起動できるデモを公開しました。
デモのプレイはこちら
STRIKEWORKSのシケモクMK氏によれば、Tyrano STORYは「従来のノベルゲームユーザー層以外の人々の入り口」として開発したものとのこと。具体的には
- お話読んでいくゲーム気になるけど、あんまり“ゲームゲームした感じ”はちょっと……
- でもチャットノベルアプリは(スマホに)入れてるよ!
といった層に向けた表現手段のひとつとして、あるいは、そういう層のコンテンツ制作意欲を刺激することが、ひとまずの目的のようです。
本ツールによるゲームの作り方は、現時点では「タグを配置するだけ」としか明かされていません。その「だけ」部分が、ゲーム制作経験ゼロの人にどういう印象を持たれる形で提示されるのか、いまから興味津々です。
これはプレイヤーの意識を穏便に、作り手の意識を劇的に変えるかも
Tyrano STORYは単体でリリースされ、これで作ったコンテンツはPC用ソフト、スマホアプリ、ブラウザゲームなどマルチプラットフォームに出力できます。
それとともに、STRIKEWORKSが従来から提供しているティラノスクリプト(※ノベルゲーム特化型のデジタルコンテンツ開発&実行環境。無料)およびティラノビルダー(※GUI操作で簡易的にノベルゲームを作成できるソフト。無料版と有料版あり)用のプラグインとしても振舞われる予定。
Tyrano STORYで組んだパートを丸ごと組み込めるということで、ティラノスクリプト/ビルダーのユーザーにとっては、自分が作っているノベルゲームに“登場人物がメッセンジャーアプリで会話”みたいな演出的シーンを、より少ない労力で実装できるメリットがあります。
前述のデモをプレイする限りゲーム寄りのギミックもガンガン盛り込めるので、作風次第ではTyrano STORYオンリーでゲームを作り込んでいくクリエイターさんも増えそうです。
単にライトユーザー向けというだけでなく、「(ノベル)ゲームとはこういうもの」という、さまざまなスタンスの人々の固定観念を覆すポテンシャルを秘めたツールということで、正式リリースが楽しみです!
ティラノ(ティラノスクリプト)公式サイトはこちら
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