“あほらしさ”を競いあうフリーゲームの祭典!
お題に沿ったアホらしいゲームを24時間で作るイベント“あほげー”が、2017.11.2~2017.11.03にかけて開催されました。
2011年に始まってから今回で24回目という、それなりに歴史があり、かつハイペースで開催されている“あほげー”。
ゲームを作って(ブラウザゲーム推奨)、それを自前のサーバーかゲーム投稿サイトにアップし、フォームに必要事項を記入すれば参加可能……という気軽さから、毎回数十の作品がエントリーされる、ごく一部の層に人気イベントです。
これまでは「何かネット上で行われているみたいだけど独特のムードができているっぽいので遠巻きに見ていたイベント」だったのですが、今回思いきって(?)Twitter上で流れを追い、エントリー作品をひとつひとつちゃんと遊んでみたのですが、かなり楽しめました!
第24回のお題は“X(エックス)”。
参加者それぞれのお題の解釈自体も面白いのですが、1アイデアのフリーゲームとして満足度の高いものが多かったので、そういった部分も含めての個人的なお気に入りタイトルをダイジェストで紹介します。
野暮かとは思いますが、私が感じた“あほポイント”も追記しておきます。
■ Xびんた走り(作者・チャアリィ氏)
「某有名シューティングゲームの巨大キャラの動き、自分でやれば?」という趣旨の、移動距離を競いあうゲーム。悔しいことにそれっぽいです。
あほポイント「まさか操作できるとは思いませんでした」
■ XXなんか必要ねぇんだよ!!!(作者・あるふぁ氏)
『RPGツクールMV』製のアクションゲーム。デフォルト素材と思われる女性キャラにどんどんぶつかって男に変えていく……という内容です。バックストーリーはともかく、演出面が見事。
あほポイント「スケール感の表現!」
■ X Beats!(作者・neoaco氏)
イベント主催者の作品。ふたつのキーを交互に押し続け、「紅」と同じBPM(157?)になると「紅だ~!!」と表示されます。スコアもなくただそれだけなのに、つい延々とやってしまいます。
あほポイント「わりと静かな世界」
■ ハッキングX(作者・さうす氏)
セキュリティをクールにハックするように見せかけて、キーボードを押してよいしょよいしょとXのマークを端まで運んでいく、チョー幼稚(失礼)な3Dアクションゲーム。かなり夢中になります。
あほポイント「グラフィックかっこいい」
■ 柴又×ものがたり(作者・鷹彰氏)
どっかでみたことがある人物が拡大表示しながら迫ってくるので、画面左ゲージバーのなるべくてっぺんのタイミングでキー入力して撃退する……というリズム(?)アクション。どんどんおかしな気分になってきます。
あほポイント「目線、別オブジェクトなんだ……」
■ XxxxX -ゴエックス-(作者・やなぼ~氏)
X状のエイリアンの襲来から惑星を守る、固定画面のディフェンス・シューティング。軽快な操作感覚、絶妙な難易度上昇率……というゲームとしての出来の良さと、弾1発撃つごとにお金が$1減り、敵を倒した時に飛び出るお金をキャッチすると$2増えるというシステムの“みみっちさ”の組み合わせが素晴らしく、個人的には一番面白かったです!
あほポイント「この愛おしく、みみっちい世界」
■ 風車X(作者・作っちゃうおじさん氏)
花手裏剣を投げて、目の前にある“ぶっ壊したくなるもの”のイラストを破壊していくアクションゲーム。イラストは積み木状になっていて、風車を連打して押しのけていく感覚は、かなり爽快です。調子に乗ってどんどん壊していくと、最後に唐突に壮大なテーマが語られ……?
あほポイント「メッセージ性の強いエンディング」
■ 猿くん私の組織に…(作者・びっぐにゃん氏)
ミスター・X(赤と透明の棒で、Xに見える物体)を操作して、次々と登場する猿を“そしき”に誘導するアクションゲーム。Xは反射板として機能するので、猿の進路をうまく変えるのがコツ……ですが、バランス面がやや未調整です。ただ、それを差し引いてもなお、「プロゴルファー猿」の設定を使ってよくもまあこんなゲームにしようとしたなぁ! という強烈なインパクトがあります。この原稿をスタバで書いている最中もニヤニヤが止まらず、非常に困りました。
あほポイント「突っ込みようがないほどに、すべて」
■ 人文字X(作者・山田太郎山氏)
右方向から射出されていくスーツ姿の男性たちのタイミングに合わせて、左方向に控えているスーツ姿の男性たちをタイミングよく発射し、上空で交差させる……という説明だけじゃ絶対内容が伝わらないゲーム。要は、直前のお手本通りにキー入力するタイプのリズムゲームですが、場面の見せ方が面白く、連続でXを作れた時の気持ちよさったらありません。
あほポイント「タイミングに徐々に慣れていく自分」
■ 未知の答え(作者・misi氏)
両手をバッテンの形にするために、マウスをぐりぐり動かすゲーム。絶妙にうまくいかないもどかしさを実感しているうちに、先生がかわいく思えてくるところが罠だなぁと思いました。ちなみに本作は、人気投票1位の作品です。
あほポイント「あほかわいい」
どのゲームも作者さんがネット上に公開し続ける限りはいつでも遊べるので(必須のローカル実行環境はまちまちですが……)、気になった時に遊んでみてください!
次回の“あほげー”開催は、2018年2月の祝日連休を予定しているとのこと。
エントリー作品が以前に比べて減ってきているとのことですが、今後の巻き返しに期待したいところです。
ていうか、次は私もエントリーします!
■あほげー第24回エントリー作品リストページ(プレイ可能ページへのリンクあり)はこちら
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