まにぐるまは おまえを すくうろうる!? 『摩尼遊戯TOKOYO』Steamにて配信開始
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まにぐるまは おまえを すくうろうる!? 『摩尼遊戯TOKOYO』Steamにて配信開始

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げにも有り難き六道巡礼シューティングゲーム

ビビッドな色使いが特徴のイラストレーター/アーティスト“たかくらかずき”氏が陣頭指揮を執って制作したゲーム『摩尼遊戯TOKOYO』が2018.3.26よりSteamにて配信されています。

 

もともとは美術団体“カオス*ラウンジ”主催のイベント用にたかくら氏が制作したゲーム形式のアート作品で(※開発はvitte)、それをニンテンドー3DS用ソフトとして再構成し本格的に作り込んだもののPCプラットフォーム版……という位置づけのタイトルです。

便宜上のゲームジャンルは、ステージ選択型の2D縦スクロールシューティングゲーム。

 

サイズが異なる上下分割……というちょっと変わった画面構成の理由は、オリジナルがニンテンドー3DS用だからに他ありませんが、派手なお寺の仏具のようなフレームは、有無を言わせぬ“ありがたみ”を感じます。

各ステージのモチーフは地獄道、餓鬼道、畜生道……といった仏教が説く6タイプの世界(六道)。すべてをクリアーすると“常世”への道が開けます。

 

たかくら氏が得意とする作風のひとつであるレトロゲームテイストのピクセルアートと、DTM系トラックメイカー“Gagandect”氏によるディープなチップチューンBGMによって、懐かしさともちょっと違うエキセントリックな異世界ムードが醸し出されています。

とはいえ『摩尼遊戯TOKOYO』の本質は、ゲームプレイの体で背景をスクロールさせる行為を簡単に功徳を得る手段である“マニ車回し”になぞらえている点にあります。

 

当初は仏教的世界観をシューティングゲームの設定に落とし込んだものかと思っていたのですが、落とし込まれたのはむしろシューティングゲームの方だった……というわけです。

 

その上位・下位関係が明確になると、「シューティングゲームにしてはここはちょっと……」とゲーマー視点で感じていた不満要素が、途端に興味深くなってきます。

たとえば、ステージのあちこちに固定配置されている不愛想な四角い箱の“む”

衝突してもダメージは受けず、ただ進路を塞ぐ障害物なのですが、これによって自機が画面下端に追いやられる──スクロールアウトさせられると、問答無用で“完(ゲームオーバー)”となります。

 

大抵は画面上方でちょいちょい避けていればやり過ごせるのですが、たまに進路を隙間なく塞ぐ配置があったりします。

 

回避手段はステージの“表”と“裏”の切り替え。

 

各ステージは、背景グラフィックのモチーフや“む”の配置が異なる2つのマップが同時にスクロールしていて、切り替えボタンを押すごとに、カレントのマップを変更できます。目前の“む”から逃れようがないと感じたら、とりあえず表裏を切り替えることで活路が開けるかも……というわけです。

ある程度までは反射神経でやり過ごせ、ある程度からは反復学習による対処が必要になってくる“む”とはなんなのか? 単なる障害物というより“功徳を積む行為(画面をスクロースさせ続ける行為)を中断するのに一見もっともらしい理由”と言えるのでは……といった具合に、スピリチュアル方面への考察がはかどります。

 

『摩尼遊戯TOKOYO』の“普通のちゃんとしたシューティングゲーム”への未練のなさは、各ステージごとに設けられた独自ルールの多様性からも伺えます。

 

とくに表裏を切り替えるごとに自機が大きさも攻撃力も異なる動物に転生する畜生道ステージなどは、本作の立脚点を如実にあらわしているといえるでしょう。

 

ただ撃ちまくって避けまくって楽しいゲームではありませんが、鰯の頭も何とやらの精神で六道をスクロールさせ続けてみてはいかがでしょうか?

定価は1000円。2018.4.2の午前2時までなら10%オフの900円で入手できるそうです。

2018年リリース予定とアナウンスされているニンテンドー3DS版を心静かに待つのも、信心のひとつの在り方でしょう。

■「STUDIO常世」公式サイトはこちら

(c)STUDIO TOKOYO 2017

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