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「日本工学院 卒業展2018」のゲーム縛りの見どころダイジェスト

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ゲームとして表現された学習成果を堪能してきました

東京都・八王子市にある専門学校“日本工学院八王子専門学校”の2017年度卒業生による卒業制作・教育成果発表展“日本工学 卒業制作展 2018”が、2018.3.9~11にかけて行われました。

同校は、広大なキャンパスにクリエイターズ、デザイン、ミュージック、IT、テクノロジー、医療・保育、スポーツの7つのカレッジ(と、併設の私立大学“東京工科大学”)を有するマンモス校。それぞれのカレッジには専門的な分野ごとの“学科”が複数あり、各学科にはさらに専門的な“コース”があって……と、知ろうとすればするほど途方に暮れていきます。

このたびは“ゲームクリエイター科”が設けられているクリエイターズカレッジさんに縁あって、9日の様子を覗きに行きました。そこで見かけて気になったゲーム系の展示・イベントをざっと紹介していきます。

 

「専門学校ってこんなことやっているんだ」「ここまでできちまうのか」といった参考情報になれば幸いです。

■ゲーム作品編

ゲームクリエイター科は、グループ単位で制作した卒業制作用ゲームをプレイヤブル展示していました。

事前に行われた内々の発表会によれば、プレイ可能な状態まで完成させられなかったグループもあったよう。それはそれで少人数による共同制作の大変さ、自身のスケジュールの律しかたを思い知るよい機会になってはいるのでしょうが、企画そのものがおもしろいものもあっただけに、ちょっともったいなく感じました。

大怪獣にロボ1機で立ち向かう3Dアクションゲーム『ビルドバトラー』。街を守るため戦うと見せかけて、戦うために街を武器にするというバカゲー的発想に惹かれました。

 

武器に建造物が雑にくっついていく感覚は『塊魂』に近いものがありますが、石油タンクをくっつけて攻撃すると“爆発”、送電線だと“電撃”……といったように納得感ありすぎる特殊効果が付帯されるのがよかったです。

 

「プログラマの技術力が企画側で要求する水準に追いついていなかった」という反省があったようですが、やりたいことは十分伝わる内容に仕上がっていたと思います。

 

“操作する気持ちよさ”をコンセプトに制作されたという『PICK&CLIMB』。球体から生えている2本の足(?)を左右スティックでそれぞれ操作して移動し、ゴールを目指すタイムアタック系アクションゲームです。

 

鋭く尖った足の先端は地形に突き刺せるようになっていて、そこを軸にスイングさせることができます。その時の反動をうまく利用すれば、ワイヤーアクションさながらのアクロバティックな移動も不可能ではないようです。

 

実際にプレイするとキャラの挙動は快適で、スーパープレイの片鱗もつかめた気がしたのですが、“左右どちらのスティックをどっちの方向に倒せばいいのか?”の判断がとっさにできずじまいでした。

 

聞けば、本作はコンテストに出展されたものの、最終選考で選外になってしまったとのこと。特殊な操作に慣れれば異次元的に面白くなるポテンシャルを持った作品って、評価が難しいですよね。

 

内々の発表会で協賛企業賞を受賞していた『Sorrow in Gone』。通しプレイ10分程度の小作品です。

 

プレイヤーはすでに他界した男の子の魂として、息子を失い悲しみに暮れている母親の精神世界を旅します。旅の目的は“母を悲しみから救うこと”。その設定だけでもう、男の子の健気さに泣けてきます。

 

ゲーム自体はホラータッチの3Dアクション。唯一のアイテム“マッチ”を使って薄暗い屋敷内に灯りをともしながら、悲しみのもととなる思い出を消し去っていきます。

 

背景の多くはUnityのアセットを使用しているとのことですが、人間タイプのキャラクターの造形は、CG映像科の生徒が全面参加。各キャラの動きは学内のモーションキャプチャー設備を利用して作成したとのことで、随所でリアリティを感じます。

 

終盤の鬼気迫る展開の演出の秀逸さ、そしてクリアーした時にスッと染み入るタイトルの意味……と、ゲームならではの体験が詰まった本作ですが、外に向けてのリリース予定はないとのこと。学校の力で何とかなりませんか?(笑)

■イベント編

9日には、『ストリートファイターV アーケードエディション』のゲーム大会が、同校のイベントホールで行われました。

基本的には3人編成の学内有志チーム同士の対抗戦。先に行われた予選を勝ち抜いた4チームによる決勝トーナメントです。

 

ゲストは対戦格闘ゲームに明るいゲーム実況者“せんとす”氏と、COMPがスポンサードする女性プロゲーマー“はつめ”選手。ふたりの実況&解説によって、実際のeスポーツイベントさながらのムードに包まれました。

 

アビゲイル同士の大将戦で壮絶に締めくくられたトーナメント後は、キャミィを使うはつめ選手のエキシビジョンマッチに。

優勝チームのアビゲイルや、司会者に「実況しながらやって」と無茶ぶりされながらも健気にプレイしたせんとす氏操るベガに苦戦したものの、ギャラリーからの対戦希望者たちには格の違いを見せつけました。

 

このイベントの企画運営や、映像・音響機材の操作などは、それぞれの専門分野を学んできた同校の生徒さんたちによるもの。言ってみれば実践形式の成果発表だったのですが、はつめ選手が「(ふだん参加している)企業のイベントと変わらないですね」とコメントした通り、淀みなく進行していました。

 

滞在時間の関係でじっくりと見回れなかったのですが、このほかにも、架空のゲームのアートデザインや、ファミコンゲームをAIにプレイさせるデモンストレーションなど、ゲームクリエイター科以外の学科でもおもしろそうなゲーム系展示を見かけました。

 

同校では今回のような卒業制作展以外にも、秋の学園祭など一般入場が可能な成果発表イベントが行われているとのこと。アクセス可能な人は“まだ見ぬゲームと出会う機会”として利用してもよいかもしれません。

 

施設の性質上、現役高校生はとくに厚遇されるので、若さを持て余しているのであれば冷やかし半分でも覗きに行くとよいでしょう。

■日本工学院公式サイトはこちら

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