『スコット・ピルグリム』の作者にインタビューできませんでした!

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一般に開かれた大学に、ズカズカ入ってきました

20171124、東京都中野区の明治大学中野キャンパス内で、人気コミック「スコット・ピルグリム」の作者、ブライアン・リー・オマリー氏をゲストに招いた特別講義……と称した公開インタビューイベントが行われました。

イベントは入場無料、通訳つき、“一般来場者歓迎”ということで、エドガー・ライト監督の映画「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」とXbox 360/プレイステーション3用ゲーム『スコット・ピルグリム VS. ザ・ワールド : ザ・ゲーム』でしか作品世界にしか触れていない私(@gtozka)は、ただの興味本位で行ってみました。

ところが、冒頭の自己紹介から「初めてやったゲームはファミコンの『電撃ビッグバン!』(ビック東海/1989)です」と、北米タイトルではなくちゃんと原題でかまされてしまったため、「これは記事にするしかない」と早々に気持ちを切り替えました。

「スコット・ピルグリム」は、2004年当時25歳のスラッカー(ギークやナードとも違う日本語訳しにくいタイプの人々の俗称)だったオマリー氏が、自身の日常に“夢で見て一目惚れした女の子”という要素を加えることで、氏が好きな日本の少年漫画的世界を表現しようとした作品。

そこに“日本の漫画と北米カルチャーの融合”だとか“ビデオゲームと人生のミックス”といった作者自身のミッションや、“「サルでも描けるまんが教室」の翻訳本に書かれていた、ウケる少年漫画のセオリー(ひたすら戦いの連続にすればいい)”が絶妙に配合され、マイナー出版社の作品にもかかわらす発表直後から大きな反響を得、映画化やゲーム化がトントン拍子で決まっていったそうです。

映画やゲームの製作にはオマリー氏自身ガッツリかかわっていたとのこと。

とくにゲームの方は、セリフだけでなくマルチエンディングのストーリーそのものを書き下ろすほどの力の入れようだったそうです。

いずれの出来にも大変満足しているとのことで、「それなら原作漫画を読んでいないのにこのイベントに参加していても、何ら後ろ暗いことはないな!」と、気持ちよく開き直ることができました。

オマリー氏は現在「Snotgirl」という月刊漫画の原作を手がけつつ、次回作「Worst World」の構想を練っているそうです。

エスパーたちの話になるようですが、今回は「サルまん」に書かれていたセオリー(?)“イヤボーンの法則”はあまり気にしないとのことでした。

持ってて良かったゲーム版『スコット・ピルグリム』

せっかくなので、ここでちょっと「スコット・ピルグリム」のゲーム版について紹介しておきます。

『スコット・ピルグリム VS. ザ・ワールド : ザ・ゲーム』は、2010年にユービーアイソフトがリリースしたダウンロード専売ソフト。プレイステーション3版、Xbox360版ともに1200円くらいで売られていました。

※以下に掲載するスクリーンショットはXbox360版の実機起動画面を直撮りしたものです。画質やトリミングの不安定さに関しては御了承ください。

基本的なゲームシステムはベルトスクロールタイプの2D格闘アクション。
オンライン・オフラインによる最大4人のマルチプレイが可能です。

ドット絵グラフィックやBGMの音色から“ファミコンゲームっぽさ”を感じるものの、ハード性能を再現してやろうという厳密さはなし。
むしろ融通の利かないキャラの挙動や間延びしがちなゲーム展開が、当時のゲームらしさを見事に再現しています(プレイヤーキャラの成長要素があるので、徐々に遊びやすくなってはいきます)。




本作の特徴は、日本のアニメやオールドゲームのオマージュをふんだんに盛り込んだグラフィック&アニメーション。

この魅力はリリースから7年経った今も変わらず……というよりピクセルアートがすっかり定着している今だからこそ改めて評価されていいんじゃないかなと思います。

ちなみにステージクリアー時のデモでは、主人公のプレイヤーキャラ“スコット”と、その彼女のプレイヤーキャラ“ラモーナ”がチュッチュチュッチュしまくります。
はじめのうちはなんだかなーと思っていても、じきにすがすがしささえ感じるようになるから、愛はの力は偉大です。

すでにダウンロード販売は終了し、新規での入手は難しくなっています。ていうかほぼ無理です。
せめてXbox 360版のデータがXbox Oneに引き継げれば……きれいなスクリーンショットを用意できたのに……。

以下、“部外者のおっさん”のボヤキ

イベントは、オマリー氏へのインタビューがひと通り終わると、恒例の参加者質問タイムに。

絶対聞こうと思っていた質問をするべく真っ先に挙手しようと思ったのですが、まずはグッとこらえました。

「そもそもこれは学生のための特別講義。そこで部外者のおっさんが我先にと出しゃばっては申し訳ない。そんなに手を挙げる人もいないだろうから、ここはひとまず様子をみて……」

などと思っていたら真っ先に挙手した私とは別のおっさん(たぶん)が当てられていました。

その後慌てて「はい! はい!」と声に出さんばかりに手を挙げたものの、勢いづいた学生たちの挙手ラッシュに阻まれ、指名役の教授(?)に見向きされても無視され続け、時間終了となりました。

若者に発言の機会を与えるのは、とても大事なことだと思います。

こうした場数を踏むことで、物怖じなく自分の意見を言える大人になっていくのでしょう。

でも。

それにしたって。

「私は◎◎(キャラ名)が好きなんですけど……」

で始まる自分語りのついでにふわっとした質問、といったものばかりで、一連のやりとりから得られたこれという知見はありませんでした。
どの質問にも「それは私にもよくわからないのですが……」から答えはじめなければならないオマリー氏が、大変そうでした。

ちなみに、私がしたかった質問は以下の通りです。
この回答を聞けたら、ゲーム系情報メディアとして興味深い記事になっていたのになぁー。

「スコット・ピルグリム」に盛り込んだ“ビデオゲームと人生のミックス”というテーマは、ごく普通のゲーム好きではなかなかたどり着けない発想です。もしそのアイデアに直結する個人的な体験、または傾倒した思想や人生観があれば教えてください

あ、でもオマリー氏が結果的にその場で絵を書くことになった質問は、ナイスでした。

オマリー氏は12月の頭まで日本に滞在するとのこと。
もしどこかでばったり会えた方がいらっしゃったら、代わりに上の質問をしておいてください!

(C) 2010 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Ubisoft and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the U.S. and/or other countries. “Scott Pilgrim vs. The World” graphic novel and related characters TM & (C) 2010 Bryan Lee O’Malley. “Scott Pilgrim vs. The World: The Game” and “Scott Pilgrim vs. The World” live action motion picture are copyrights of Universal Studios. All Rights Reserved.


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