『ねこ探偵 最初の事件』は平成の『アニマルランド殺人事件』認定してもいいと思いました

Pocket


とぼけた味が魅力のフリーゲームです

2017年8月よりノベルゲームコレクションで公開されているフリーゲーム『ねこ探偵 最初の事件』をプレイしました。

思わせぶりなプロローグの後に、つねにいい表情を浮かべている猫と人間の女の子が、いかにも探偵事務所で交わされていそうな会話を始めます。
そして訪れる、飛び込みの依頼者。
舞台はお金持ちの屋敷に移り、いろいろと納得がいかない幽霊騒ぎの真相を調査することとなります。

ここまでですでに、本作のノリの虜です。

探偵助手の女の子(CVイメージ・花澤香菜さん)がほんわかムードで吐く暴言のほんわかぶりと、それに激しくツッコむでもなくゆる~く流すねこ探偵の温度が、実に心地よいのです。

そんなコンビに、話が通じるんだか通じないんだかよくわからない第三者が加わることで、何ともいえぬオフビート感が生まれます。

正直、これだけで十分成立するというか、一話完結のシリーズものとして延々と見られる内容なのですが、中盤以降、推理アドベンチャーゲームとしてかなりそれっぽい雰囲気で、ゲームが展開。

登場人物たちの可笑しみは相変わらずなのですが、密室殺人が本当に発生し、屋敷の住人たちにアリバイを確認したりします。

できたてほやほやの殺人事件の犯人は? そして屋敷に隠された“悲しみの真実”とは!?

といった感じのストーリーを賞味20分ほどで楽しめるだけでも満足感があるのですが、本作の一番の魅力は、エンディング後にあります。

「実は◎◎でした」という作品側からのカミングアウトは、それが物語のクライマックスにとっておきのヤツが配置されることで、作品自体の印象が、良くも悪くもそのインパクトに流されてしまいます。

そうではなく、ささやかなネタをエピローグで淡々と見せられた場合、それは、ちょっとした異世界訪問からの“抜け”の良さに繋がります。

短時間でプレイできるゲームほど、こういった演出にこだわることが大事じゃなかろうか、そんなことに気づかされた作品でした。

作者のmomoさんによれば、次回作に着手する予定があるとのこと。
それが“第二の事件”になるか、あるいはまったく新しい“最初の事件”になるか、いまから楽しみです。

ちなみに、記事タイトルに登場した『アニマルランド殺人事件』というのは、スクウェアとくっつく前のエニックスが1980年代に発売した、PC用アドベンチャーゲームのこと。
ただ“平成の『アニマルランド殺人事件』”と書きたくなっただけなので、気にしなくても大丈夫です(笑)。

■『ねこ探偵 最初の事件』のプレイ&ダウンロードサイトはこちら

2016 (c) STRIKEWORKS All Rights Reserved.

Pocket