恥を捨てよプレゼンテーションへ出よう

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出たがりライターの奇妙な冒険

2017年1月27日に開催されたゲーム開発者向け交流イベント“Ichi Pixel”を取材し、その記事が先日公開されました。


このイベントには、自作ゲームの紹介や制作進捗、取り組んでいる ゲーム関連の活動や、日ごろ思っているゲーム関連のことなどをプロジェクター映像を交じえて発表できる“プレゼンテーション”という時間枠があります。取材当日も、事前申し込みの4組+飛び入り1組が、思い思いのスタイルと時間で、思いのたけを語っていました。

前回の投稿でも書きましたが、私もそのうちの1組でした。





取材先でぬけぬけと登壇……ということは、過去にも一度経験があります(※2015年9月開催の“Indie Stream Fes”)。良く言えば、イベントを多面的に取材するための意欲的な行いですが、「自分と肌感覚が近い人々が着々とゲームを作っているのを目の当たりにしているうちに、自分も何かしたくなっちゃった」というのが、正直なところ。世界(市場)という荒波に乗り出せるゲームを作る素養もスキルもないけれど、ゲーム制作を楽しむ自由は私みたいなのにもあるはず! という感じです。イベント「Ichi Pixel」の様子・その1▲Ichi Pixel主宰のなかじま氏(中央)、次に登壇するPLAYISMの山中氏(左)に見守られながら、おじいちゃんのようにプレゼンテーションの準備をする私(右)。

私が今回のプレゼンテーションで訴えたかったことも、まさにそういうことでした。現役ゲーム開発者中心の集まりで何を今さら……な内容ではありますが、プレゼンテーションの様子の動画がIchi Pixelの公式Youtubeチャンネルにアップされているので、それなりに意味はあったのかなと思います。

プレゼンを面白くする、ただ2つの方法!?

とはいえ、プレゼンテーションそのものが成功していたかというと、それは別問題。まず、実際にやっている最中に痛感したのは、「ただ喋る予定の内容を淡々とこなしているだけでは、それに合わせて場が静まりかえる」ということでした。これは不慣れとか準備不足といった背景事情とはまったく関係なく、プレゼンテーター自身の、人間力に直結したサービス精神の問題です。

こうしたミートアップ系イベントでのプレゼンテーションは、“これを披露すること自体が最大のおもてなし”と自負できる映像なり情報なりがない限り、プレゼンテーターが何を話すかではなく、いかに話すかのほうが注目されます。それなりに説得力ありそうだけどフーンて感じの内容報告者よりも、何を言いたかったのかよくわからなかったけど面白かった人の方が、聞き手としてまだ、とりつくしまがあり、人間関係が広がるきっかけにもなるでしょう。

その“面白い”ってのが何なんだよ、という話ですが、ハイリスク覚悟で既存の一発ギャグを盛り込まずとも、“一定のリズム感でハイテンションにまくしたてる”か、“聞き手との対話を織り交ぜながらゆるゆる進める”かのどちらかでいいと、経験上、思います。前者は「何かとんでもないものを見せてもらった」という衝撃が、後者は「ただ見ているだけでなかった」という共同作業した感が、そのプレゼンテーション&プレゼンターの価値になります。それらをどんな塩梅にするかの勘どころは、他の方々のプレゼンテーションの様子を参考にしたり、大目に見てもらえる場で経験を積んで知る必要はあるでしょうが、いずれにしろ、ピンポイントな持病でもない限り、決死の覚悟は必要ありません。
イベント「Ichi Pixel」の様子・その2

Dead or Aliveでもなければ、まず経験を

その場をうまく立ち回れたとしても、肝心の中身が伴っていなければ意味ないのでは?

それはそれでまた、別の方向性の努力でいいんじゃないでしょうか。コツコツと、誰が見てもすごいと思いそうなものを作った時に、前述のプレゼンテーション能力&場慣れ経験がすでにあれば、ここぞという舞台で、より魅力的に伝えられるはずなので。

これは自主制作ゲームに限らないのかもしれませんが、過去の自分が慣れ親しんだ静的な手段で不特定多数にささやかにアピールし、たまたま誰かにおいしく拾ってもらうのを待っているクリエイターは、結構多い気がします。隠れた名作にスポットを当てるゲームライター側としては正直、ありがたい状態ではあるのですが、いざ本当にすごい作品に出会ってしまった時は「なんでこう、もっと……」とモヤモヤした気持ちに包まれます。

何らかの目的があって、自作ゲームを多くの人に遊んでもらいたい、自説を多くの人に共感してもらいたいとか思っている方はとりあえず、空気感がなるべくゆるそうな場で、“プレゼンテーションを経験するためのプレゼンテーション”から始めてみてはいかがでしょうか。その際には、私のプレゼンテーション動画を、こうしない方がいい見本としてお役立ていただければ辛いです。

念のため、もう一度動画埋め込んでおきますね。

※記事中の写真は、Ichi Pixelの運営スタッフ(目付役)の一人である宮澤修平氏が撮影したものを、御本人の許可をいただいて使用しています。

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