「自作ゲーム大運動会」は参加することに意義があった

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プロの賄い料理的ミニゲームが、ずらりと


2015年10月初旬、フリーゲーム開発者・小泉大輔(以下、DK)氏が主催するイベント「2015年 秋の!? 自作ゲーム大運動会」に行きました。

主な内容は、“1プレイが3分程度で終わり、スコアやタイムで優劣がつくゲームを自作して持ち寄り、参加者で数チームにわかれて、合計スコアを競いあう”というもの。

「自作ゲームのクオリティ不問」とか、「ゲームを作らずプレイ・オンリーでも参加可」とか、何かとゆるいノリに惹かれ、今年1月に開催された同様の内容のイベント「2015年 新年会という名の自作ゲーム大運動会」に続いての参加です。

持ち寄るゲームのお題は「秋」ということで、秋にちなんだゲームや、特にそういうわけではないゲーム10数タイトルを次々プレイしました。

ちなみに、参加者は24名。

会場となった喫茶店「フィレンツェ」(JR山手線西日暮里駅から徒歩1〜2分)は、ゲームプレイ用スペースに余裕を持たせていたぶん、通路がつねにキュウキュウでした。

■お題に沿ったゲーム

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『SANMA-X』 (作者/KJI氏) 遊泳するサンマをモリで突いてダウンさせ、捕獲する。ボーナスキャラ“ゴールデンサンマ”の点数が異常に高く、この群れをいかにモノにするかが勝負。

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『紅葉を見に行こうよう』 (作者/D.K氏) 葉っぱが紅葉する瞬間を撮影しあう、チキンレース形式のタイムアタック。ゲーム終了後には、ラッキーカラーがRGBの数値で表示されるフォロー(?)要素も。

■フリースタイルなゲーム

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『薪割伝説』 (作者/ゑ氏) 3分間、飛来する薪をタイミングよく割り続ける。低マシンパワーのPCでプレイすると処理落ちが激しくなり、逆に高得点を狙いやすくなる“裏技“も発見された。

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『地獄の価格当てクイズ』 (作者/めんたろ氏) 在りし日のPSMゲーム30タイトルの、ストア販売価格を当てるクイズ。知らないタイトルに関しては、いくつかのスクリーンショットから価格を予想する“ゲーム目利き”の勘が必要に。

■D言語くん

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『D-Omochi』(作者/氏) ”D言語くん”をはじめとするプログラミング系マスコットキャラのパーツを、制限時間内に可能な限り組み立てる。ちなみに開発環境はUnity。

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『FlappyDman』(作者/うえした氏) 『Flappy  Bird』のD言語くん版。回転し続けるD言語くんの当たり判定に関する議論が、おおいに盛り上がった。ちなみに開発環境はUnity。

 

イベントを主催したDK氏は、同人ゲーム制作活動から一念発起してゲーム業界入りし、コンシューマ、アーケード、モバイルなどさまざまなプラットフォームのゲーム開発に携わってきた経歴の持ち主。

現在は、株式会社ウェブテクノロジで、2Dスプライトアニメーションデータ作成ツール『OPTPiX SpriteStudio』の開発に携わるかたわら、自作ゲーム関連の活動を行っているそうです。

イベント参加者も、多くはゲーム・IT業界関係者。

社会人としての分別をつけつつも、自身の活動の原点である“同人ゲーム”への情熱が過去形になっていない人々中心の集まりだから、スノッブな人間関係が不得意な門外漢でも、居場所を見つけて心地良く過ごせたんだと思います。

全ゲームがプレイされた後には、トロフィーが優勝チーム……ではなく、もっとも好評だったゲーム『D-Omochi』の作者・伍氏に授与され、イベントは和やかにお開きとなりました。

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ゲームの楽しき合同供養祭


「ゲームは攻略されてはじめて成仏できる」

イベント開催の根底にある信条としてDK氏が記したこの言葉は、実に示唆に富んでいます。

 

ゲームは、広義において“攻略”される対象である

ゲームは、ただ完成しているだけではその存在を全うしたとはいえない

ゲームが攻略されるには、絶対的な他者(プレイヤー)が必要となる

お金は、ゲームが成仏するための必須条件ではない

この世には、成仏できず虚空をさ迷い続けるゲームが、ごまんとある

心の中にモヤモヤした形である”ゲーム”も、成仏される機会を望んでいる

──などなど。

 

プレイヤーとしての経験、ゲーム開発者としての経験によって、読み取れるものは変わってくるものの、この言葉から連想されるゲーム観の大筋に、決定的なズレは生じないはずです。

本イベントのゆるふわなムードは、”自分が作りたいゲームを作る”という思いの、あるひとつの効果的な成就法を心得ている、オトナなゲーム開発者たちのゆとりゆえなんだろうな、と思いました。

”持たざる者”のゲーム制作法について


自作ゲーム大運動会には、自作のミニゲームを携えて参加しました。

現在主流のプログラミング言語がさっぱり身につかないパンプキン・ヘッドではありますが、Scratchという子供向けのプログラミング学習環境上であれば、シンプルな一発ネタゲーム程度なら、なんとか作れます。

前回の自作ゲーム大運動会では、以下のゲームを持って行きました。

『羊突』(作者/gtozka) 緑の旗マークをクリックで、ゲーム開始。右から突進してくる羊をスペースキーでジャンプし続ける。 ※ iOSモバイル機器など、Flashの再生環境がないブラウザではプレイできません。

 

もともとは、知り合いだけに公開する、新年のグリーティングカードのつもりで作っていたブラウザゲームを、自作ゲームのお題がちょうど「正月」だったことと、「クオリティは気にしない! サイパワー上等!」という イベント告知文を信じ込んだことから、披露してもいいような気になって、 思いきって未知の世界に飛び込みました。

実際は、ゲーム作りのど素人丸出しの作品を持ち込んだのは私だけで、十分にお門違いだったわけですが(笑)、イベントに参加した皆さんは、競技のひとつとして(アルコールが入っているなりに)真剣にプレイしてくれたのが、嬉しかったです。

余談ですが、このゲームはイベントで披露後、本業(取材ライター)にもちゃっかり活用しています。

次回記事では、「2015年 秋の!? 自作ゲーム大運動会」用に制作したゲームとともに、使用開発環境のScratchについて、パンプキンなりに気づいたこと、考えたことを紹介します。

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